社会国際学群 国際総合学類(2年) 矢野伊織さん

2014.02.06

留学生センター主催「夏期英語研修」を終えて

今年(2013)、私は夏季休業を利用して、筑波大学留学生センターが主催する夏期英語研修に参加しました。来年度、私は本学の交換留学制度に参加することを希望しているため、海外での生活がどのようなものかを知りたいと思ったこと、夏休みを利用して英語のスキルを少しでも上げたいと思ったことの2つが今回の研修に参加した主な理由でした。留学生センターが提供する6コースの中から、私が選択したのは南オーストラリア州の州都であるアデレード市に5週間滞在し、アデレード大学附属の英語学校でコミュニケーションを中心とした英語を勉強するというものでした。この体験談では、オーストラリアでのホームステイや生活全般、英語学習と教室の雰囲気、アクティビティーなどについて述べると同時に、私がアデレードで何を感じたかを報告したいと思います。

【ホームステイとオーストラリアでの生活全般について】
私のホームステイ先は、教師をしている46歳のホストマザーが一人で暮らす家庭でした。これを知らされた時、二人きりの家庭で会話が続くだろうか、何も問題なく生活していけるだろうかなど不安でいっぱいでした。しかし、いざ一緒に生活し始めてみると、ホストマザーはとても気さくで、面倒見がよく、研修前に抱いた心配は全く必要ありませんでした。家庭でのホストマザーとの会話は、毎日通う英語学校の先生の話し方に比べ早口で、かつ口語調でしたが、それにも次第に慣れ、毎日の出来事、ホストマザーの勤務先である学校の事、テレビ番組などについてたくさんの会話をしました。間違いを直されながらも、たくさんの生の英語に触れられたことが自分の英会話力の向上に役立ったと、今は感じています。
オーストラリアでの5週間の滞在は、とても快適で素晴らしいものでした。多人種から構成されるオーストラリアの人々は、訛りのある英語や完璧でない英語にも寛容で、私の稚拙な表現や聞きづらい英語に対しても理解しようとする努力を惜しまない姿がとても印象的でした。数年前、私はアメリカに滞在した経験がありますが、そこでは人々は忙しく動き回り、見知らぬ外国人が話す聞きづらい英語などには、耳も傾けてくれなかったという経験があります(もちろん、すべての人がそうというわけではありません!)。その苦い経験から、英語でネイティブ・スピーカーと話すのが少し怖くなっていた私でしたが、アデレードの街の雰囲気がとても穏やかだったことに加え、そこに住む人々が私の英語を、一生懸命理解してくれようとする態度に触れ、それまで持っていた英語に対する恐れが一気に消えてしまいました。その後、私は間違いを恐れず、何事にも挑戦する勇気と気概ができ、たくさん英語を習得することができました。


(国際色豊かな、私のクラスメイトたち)

【授業とクラスについて】
上述のように、私たちは5週間、アデレード大学附属の語学学校でコミュニケーションを中心とした授業を受講しました。授業時間は半日で、月曜日から木曜日の5日間が会話、語彙、文法に係わるもので、金曜日は予め私が選択していたTOEFLやオーストラリアの文化などに係わる授業でした。授業の内容は、私が基礎的と感じるものから、新たな発見ができる刺激的なものまで多種多様でした。また、授業内容自体は簡単でも、先生の説明の仕方が日本で教えられてきた構造的で理論的なものとは違い、ネイティブ・スピーカー独特の感覚的な言葉の使い方に基づいており、彼らが言葉を創り出す際の頭の中を見たような気がして、非常に勉強になりました。このような経験を通じ、新しい言葉の言い回し方法や知識がたくさん得られたのでとても満足しています。
附属学校のクラスでは、様々な国々から来た学生たちと共に勉強をしましたが、ここでもいくつか興味深い発見がありました。たとえば、日本人は英文法や英作文が比較的強いのに対し、ヨーロッパやブラジルから来た学生たちは会話や発音に強いというように、学生の出身地によって得意分野が違うことにも気づきました。

【アクティビティーについて】
アデレードでは、様々なアクティビティーに参加することができました。予め研修に組み込まれていた動物園の参観や「ブッシュダンス」と呼ばれる催し物への参加に加え、自由参加ながら、アデレード大学主催のスポーツ観戦、スケート、お祭りなど数多くのイベントがあり、これに参加することによって、多くの人々と仲良くなれる機会が得られました。さらに週末には、クラスメイトが滞在する家庭でホームパーティーをしたり、自分たちが計画した観光ツアーに行ったりと、アデレードでは実にたくさんの楽しみがあり、充実した研修生活を送ることができました。


(大学から15分のところにある、広大なゲレネルグビーチ)

【最後に】
この研修を通じて改めて感じたことは、英語は生きた言葉であるということです。私には、「正しい」英語に対する漠然とした憧れがあり、間違えずきれいな発音で話すことにこだわりを持っていました。しかし、オーストラリアで互いの国の文化を紹介し合ったり、一緒に笑ったりする中で、「もし英語を学んでいなかったら、こんな風に新しい事を知ったり、他国から来た人々と一緒に笑い合うことは無かったんだ」と考えると、私が体験したように、世界中の人々と繋がる楽しさや喜び、時には悲しみを共有できることこそが英語を学ぶ真の意義だと痛感しました。この研修を通じて、私は失敗を恐れずに挑戦し、世界の人々と繋がることの楽しさを知りましたが、このことが帰国後、更なる英語学習へのモチベーションへと繋がっています。
私にとって、この夏の5週間の経験は生涯忘れられない財産となりましたが、これは私だけではなく、研修参加者の多くが感じ取ったことだと確信しています。今夏、留学生センター主催の英語研修に参加した全員を代表して、このような素晴らしい経験をさせて下さった筑波大学の先生方、留学生センターのスタッフ、そして、貴重な奨学金を私たちに提供して下さった筑波大学基金、ならびに基金に寛大な寄付を下さった皆様に心から感謝を申し上げます。本当にありがとうございました。

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