比較文化学類 女子学生

2013.6.27

英語研修を終えて〜ニュージーランド・ダニーデン〜
比較文化学類3年

 

【 ダニーデンの街 】

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スコットランド様式のDunedin (ダニーデン) Railway Station (1904〜06年建設)

2013年の3月から4月にかけて、私は、本学留学生センターが主催するプログラムを使って、ニュージーランドのダニーデン市で4週間の英語研修を体験し ました。ダニーデンはニュージーランドの南島に位置し、この国で最も歴史のある大学のひとつであるオタゴ大学をかかえています。今回、このオタゴ大学での 研修に参加した筑波大生計11名はみな、大学附属のLanguage Centreで、コミュニケーションを中心とした実践的な英語の習得に励みました。

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私のクラスメイトたち

ダニーデンはスコットランド系の移民者が開拓した街で、スコットランド様式の古い建物が街中に点在しています。オタゴ大学のキャンパスにも、とても古く美 しい建物が多数あり、また、キャンパスから徒歩15分程の街の中心部にも、趣のある駅舎や教会などが残っており、とても美しい街並みを楽しむことができま す。高いビルは少なく、木々の深い緑に包まれた「生活するにはちょうど良い、気持ちのよい街」というのが私の第一印象でした。

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私たちが通っていたオタゴ大学Language Centre

ダニーデンは、オタゴ大学を中心に学園都市として発達してきた歴史を持ち、世界各地から多くの留学生が勉強や研究のためにここで暮らしており、私のような日本人が街を散策していても、それ程目立つことはありません。街の人々は、観光や留学などで訪れる外国人に慣れているためか、私が道に迷い話しかけた時も、とても親切に対応してくれました。筑波大学周辺にも、多くの留学生が生活しており、外国人を見てもそれ程驚きませんが、そういう意味では、つくばとダニーデンの二つの街には共通点があるように感じました。

【 英 語 研 修 】

私たちが研修を行ったオタゴ大学付属 Language Centreには、習熟度別に5つのレベルがありました。研修初日に受けたPlacement Testの結果をもとに、それぞれの学生にとって最適のレベルのクラスに入れてもらいました。授業は毎日3コマずつあり、私は自分のクラスで2コマ受講しつつ、オプショナルでTOEICクラスを1コマ受講しました。内容は、Daily Fluency ProgramというSpeed Reading、Listening、Writingを学ぶ授業、ディスカッションやプレゼンテーションを学ぶ授業、文法を鍛える授業などがありました。授業はもちろん全て英語で行われるため、先生の質問への返答など、クラスでは、皆、英語で発言する必要があります。
当初、私はListeningとSpeakingが大の苦手だったのですが、拙いながらも自分が持っている英語力のすべてを振り絞って話すと、先生もクラスメイトも、私を理解しようと努力をしてくれたので安心できました。私に比べれば、他国から来たクラスメイトは会話も上手で、積極的に発言していたので、最初は圧倒されましたが、一方で、そういう学生が英文法で苦戦している姿を見て、それぞれに得意・不得意とする分野があるのだということがよく分かりました。
日本人は授業中、質問されたことに対し、間違えることを恐れるあまり、質問に答えること自体を避ける傾向があります。しかし、他国からのクラスメイトが積極的に発言し、積極的に間違える姿を見て、たとえ間違えたとしても、それは決して恥ずかしいことではないのだと、私にも思えるようになりました。このように、授業に慣れてからは、私自身もクラスで積極的に発言できるようになりました。
Language Centreでの授業内容と教授法は様々に工夫されており、ただ受け身的に、先生の言うことを「聞く」のではなく、学生が「参加」できるようになっています。ゲームをしながらSpeakingの訓練をしたり、文法を学んだりするので、4週間の研修期間中、授業に飽きるということがありませんでした。また、先生たちはとても親切丁寧で、英語を教えることが本当に上手な方ばかりだと感心させられてしまいました。

【ホームステイ】

ホームステイ・ファミリー宅の居間.jpeg
ホームステイ・ファミリー宅の居間

研修期間中、私たちはそれぞれ、大学がアレンジしてくれたホームステイ先に滞在しました。ファミリーの家族構成は様々ですが、ほとんどがとても優しく親切でした。しかし、あまり良くない環境の家に滞在した参加者が1名おり、とても残念でした。このような場合、自分で我慢せず、なるべく早く、大学の担当者に相談し対処してもらうのが最善の策です。
幸運にも、私のホストファミリーはとても親切で、週末に別荘に連れて行ってくれたり、イースター(復活祭)と呼ばれる行事のセレモニーに連れて行ってくれたりしました。家では、Wi-Fiが完備されており、インターネットが自由に使え、リビングルームでは、家族と一緒にテレビを楽しみました。ダニーデンにある一般住宅のほとんどは1階建てで、どの家にも素敵な庭があるため、住宅地一帯がとても可愛らしく見えます。犬や猫などのペットを飼っている家庭も多く、私のファミリーでは、犬2匹と猫1匹が一緒に暮らしていました。

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ホームステイ・ファミリー近くにあった牧場からの遠望

街の中心部から少し離れたところには、羊や馬が飼育されている牧場があり、そのような家庭がホームステイ・ファミリーになってくれている場合もあります。また、自分以外の留学生が同じ家にステイしている場合もあります。私のステイ先にはいませんでしたが、ホームメイトがいた家庭では、その人がファミリーとのコミュニケーションを手伝ってくれたり、一緒に料理をしたりして、とても仲良く過ごしていたようです。

【小 旅 行】

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クィーンズタウン:紺碧の氷河湖 ワカティプ湖、周囲の山々は雄大なサザン・アルプス。
その美しい景色は、まさに女王が住むにふさわしい。

私は、3月末から4月にかけてのイースター休暇(5日間程)を利用し、南島の海岸沿いを走る「Seasider」と呼ばれる列車とバスを乗り継いで、クライストチャーチまでの旅に挑戦しました。ニュージーランドでは、どの街にも「isite」と呼ばれる観光客向けのインフォメーションセンターがあり、そこで旅行の目的地などを示すと、代理でバスやホテルの予約をとってくれるので、とても便利です。また、希望すれば、大学が企画する週末のアクティビティに参加し、様々な小旅行を体験することもできます。これは、大学がアレンジしてくれるバスで参加者をまとめて、目的地まで連れて行ってくれるので、手間がかからず、かつ多くの人々と友達になるきっかけを作ってくれました。ニュージーランドは、とにかく自然が美しくダイナミックなので、これから研修に参加する方には、是非どこかに旅行することをお勧めします。

【 謝 辞 】

今回の研修の参加者は、「筑波大学基金」および筑波大学より、「つくばスカラシップ」の受給というかたちで多大の支援を頂きました。私自身、この奨学金はとても助かりましたし、また、参加者の中には、奨学金がなければ、このような研修に参加すること自体を考えることができなかったという人もいました。私は、今回の研修参加者全員を代表して、「筑波大学基金」に寄付を寄せて下さった方々およびその関係者、ならびに筑波大学に対し深く感謝申し上げます。特に「筑波大学基金」は、本学の教育・研究の質をさらに高めるという趣旨で設立されたものであり、微力ではありますが、将来、私自身も何らかのかたちで手助けできたらと考えております。