学長挨拶

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創基151年筑波大学50周年記念ご寄附のお願い

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 筑波大学は、1872年に明治政府によって我が国で最初の高等教育機関として創立された師範学校を創基として、東京教育大学に至る歴史を経て、1973年に「新構想大学」として誕生し、2023年に創基151年、開学50周年を迎えます。


 本学は、あらゆる面で「開かれた大学」という建学の理念のもと、従来の観念に捉われない「柔軟な教育研究組織」と次代の求める「新しい大学の仕組み」を率先して実現するために、「不断の改革」を進めてきました。本学の前身である東京高等師範学校の校長であった嘉納治五郎氏は近代柔道の父として名を知られていますが、それ以上に重要なことは理想に溢れた優れた教育者であり、日本の高等教育を国際社会に開いた先駆者であったということです。また本学は総合大学としては他に例を見ない幅広い学問分野を有しており、専門分野を深化させながら、新たな学際融合・横断的な教育研究を積極的に開拓してきました。

 現在、私たちを取り巻く環境は、激変するグローバル社会の中で、混乱の度合いを増しています。グローバル社会の中では、国際紛争・テロリズム、感染症あるいは経済・金融問題などを例に取るまでもなく、問題は国境を超えて瞬く間に広がっていきます。エネルギーや環境の問題、産業と経済の活性化の問題など、解決すべき課題は地球規模で共有しなければならない問題であり、解決に向けては従来型の発想を越えたイノベーションが必要です。 これらを解決するために、本学には教育、研究、およびそれらを基盤とした社会貢献が求められています。研究学園都市で新構想大学として出発した本学は、先端的な研究教育拠点、知の国際連携活動拠点、そして我が国の産官学恊働の拠点として育ってまいりました。今後は、本学は持てる力を結集して、地域と地域社会、国と国民、世界と人類の公益に資する開かれた大学として努力を続けてまいります。そのためには、共に進む卒業生や関連する企業などの皆様からのご指導、ご鞭撻が必要です。

 こうした思いの実現に向けて、「世界トップレベルの研究支援」、「国際交流とグローバル人材の育成支援」に関する支援のための「創基151年筑波大学50周年記念基金」を創設いたしました。つきましては、全てのステークホルダーの皆様に記念基金の趣旨をご理解いただき、記念基金へのご支援、ご協力を賜りますよう、心からお願い申し上げます。


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